厳しい労働環境の介護職。ステップアップする為に必要な心得

2018年8月29日

こんにちは。高齢者介護の仕事に就いて、はや20年の弥津です。

今回は、厳しい労働環境に苦しむ介護職の方々が、ステップアップする為に必要な心得についてお話します。

Photo by Jamie Street on Unsplash

介護分野の低賃金、過酷な労働時間とシフト・・・様々な問題は改善されないままです。


介護から得る「やりがい」を感じ、悪条件でも頑張って働く職員達にあぐらをかいているような国や地方公共団体(の、ように見える)。


このまま、外国人労働者雇ったって解決しませんよね。

そこで、介護を知る仲間の一人として、ステップアップする為に必要な心得をお話します。


最初に介護分野の将来性など考えながら、最後には現状打破の為に必要な心得についてご説明します。

介護分野に将来性がない理由

「介護の仕事」と聞くと、まず思い浮かぶのは『低賃金』ですよね。

今でも現状、なかなか改善されてません。


都道府県で給与水準は違うでしょうが、「介護の仕事で生活が安定」なんて話を聞いたことがありません。


実際、私ひとりの給料ではローンや生活費で全てなくなります。

子供の教育費用や貯蓄に当てられる余裕はないのです。


では、給料が上がられない原因は何でしょうか。


その一因は、「介護保険」に事業所の収入が牛耳られているという仕組みにあります。


介護事業所の運営というのは、主には利用者さんからいただく自己負担分と、介護保険の給付による収益で行っています。


介護事業所への介護保険からの収入は『介護保険給付の適正化』という大義名分のもと、どんどん減らされています。

介護サービスを利用する高齢者が多く、納められる介護保険料が少ない。

使う側と納める側のバランスがおかしいから「仕方ない」というのが国の口実です。


これでは、介護事業所は給与を多く職員に渡したくてもお金が残らないんです。


介護保険は利用する高齢者にはありがたい制度なのかもしれませんが、この制度があるうちは「大きく儲けて、高い給与を職員へ」なんてことはできない。


介護事業所からすれば、「生かされず殺されず」状態でやっていくしかないわけです。


高齢者が増えて、介護保険料を払う人が減る。

そして、介護保険料で運用されている介護保険財政は苦しくなり、介護事業所の収入は減る。


国や地方公共団体が締め付けながら運用する仕組みの介護分野は「高齢者が増えるから将来有望な分野」とは決して言えないのです。

新人の定着を阻害する勘違い介護士

ここからは、介護職に飛び込んだはいいが、長続きできずに退職する人が多いという問題について。

老人保健施設での介護経験がある私が、賃金以外の側面から離職理由をお話します。


それは「人間関係」

実際に介護・医療の職場で働いたことのある方は分かると思うのですが、介護・医療の現場で働いている人の中には独特な雰囲気を持つ人がいます。


独特な雰囲気を端的に言うと、『プライド高い』んです。


人の世話をするいう「他者から尊敬されるに値する仕事をしている」という自負があると、自信過剰になる傾向があります。


そのプライドが邪魔して、新人に自分の「力」を見せつけようとする人がいます。


この傾向は介護だけでなく、看護師さんでも見られると聞いた事があります。


このプライドを見せつけられる日々は新人にはとても辛いんです。


仕事を覚えたくても教えてくれない・・・。

常に自分の方が優れているとでも言いたげな上から目線な態度・・・。


こういった困った職員が新人を定着させない一因になりやすいのです。

私も介護の仕事に慣れてきた時期に「勘違い期」がやって来ました。

いつしか「私は人の上に立つ人間になった」という錯覚を感じるようになりました。


おむつ交換が遅い、入浴介助が遅い、利用者を起床介助させるのが遅い、食事介助を終わらせるのが遅い・・・とにかくスピードが遅いと思う職員に対しての批判的姿勢が止まらない。


今、考えれば私も「勘違い介護士」として新人職員に威圧的な態度をとっていたのでしょう。


心の寄り添いを必要とする仕事でありながら、ガチガチのプライドが原因で同僚や新人への攻撃をしかけてしまう。


共に肌すり寄せて仕事をする介護ですから、この手の攻撃は一層キツイのです。

それでも異業種に転職しない介護職達

「介護なんて仕事せずに他の職種にすればいい」

そんな声が聞こえてきそうですね。


でも、介護分野の人達は、他の職種に移ることを躊躇する傾向があるのです。

介護の世界を知ると、一般企業が『異次元の世界』にすら感じます。

その『異次元さ』は何なのか。


私が思うに、それは福祉以外の世界は『非情』というイメージです。

業績があげられなければ、首切り対象。あるいは、頑張ってもリストラなんていうのもあります。


一方、介護分野は経営者がケチで給料安かろうが、なんだかんだで『営業実績を求められない優しい世界』なんです。


余程の不祥事を起こさない限りは、退職勧告やリストラの心配がない。

介護は数字で評価しづらい分野だから、多少スキルのない職員でも退職させるまでできないんです。


低賃金でも「辞めさせられる心配が少ない」という安心感が、介護分野で働く魅力ですね。


それに、介護業務で得られる『喜び』の虜になる人も多いですよね。

介護の喜びは介護でしか得られません。


一旦、他の業種で働いても、その後介護分野に戻ってくる人もいます。

介護士からステップアップする心得

今までお話してきたように、介護業界には良い点、悪い点があります。

この現状に身を任せるのか、打破しようと立ち上がるのか。


ステップアップするにはどうすればいいのかを考えましょう。

「介護が出来るなら何でもできる」という思考を持とう

「人を思って仕事をする」

これは、モノ作りの仕事であっても、使う人の事を思い浮かべながら制作するのと同じです。


介護士は給与が安いことから、他の分野に転職した際に引け目を感じる人がいます。

でも、その引け目は感じる必要がありません。


どの仕事であっても寄り添いを地で行ける人は、どんな仕事をしても一味違う人と思われるでしょう。

とにかく、「傲慢」にならないこと。

自分の介護や医療での勤続年数が多いからといって、転職しても「私って凄いのよ」という態度では即嫌われてしまいますよ。


謙虚さも良い介護士の条件ですね。

異業種の資格に挑戦する

辞めたいのに辞められないと本気で悩んでいる方は、介護の仕事をしながらでもいいので、異業種の資格に挑戦するのもいいでしょう。


資格を取りながら、自分の好きなものを探すというものありです。

勉強しているうちに、自分の好きな仕事がみつかる可能性もあります。

  >>> 生涯学習のユーキャン

資格とったら、それを活かした仕事をしたくなりますよね。


「資格とっても役に立たないかもしれない」

学んだことは必ず活かす時がやってきますから心配いりません。


まずは、「資格」という形から入るようにしましょう。

高齢者分野の他の仕事にキャリアアップ

「せっかく続けてきた介護の仕事だから、介護分野でキャリアアップしたい」
そんな方も多いでしょう。



介護分野も資格は重要です。

いや、資格がないと始まらない。


社会福祉士、精神保健福祉士、言語聴覚士、ケアマネジャー(介護支援専門員)といった資格を通信で勉強しながら取得する方法があります。

  >>>  日本福祉教育専門学校HP

それなりの費用はかかりますが、上のステップに行きたいなら自己投資は必要です。

私の職場にもキャリアップ目的で、通信教育を利用して大学、専門学校に入学している方が実習に来られます。


いかがでしたか?

今回は「厳しい労働環境の介護職。ステップアップする為に必要な心得」についてお話してきました。


高齢者福祉の現場も厳しい反面、いいところもありますね。


国や制度への不満を言ったって、無駄なのは分かっています。

視点を自分に向けて、自分が何を興すのか。


自己改革の視点が重要なんだろうなと感じた私です。


最後までお読みいただいてありがとうございました。

それでは。
以上、弥津でした。

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