親が子供を突き放せない事から生じる「共依存」の悲惨さ

こんにちは。ケアマネという仕事が「向いていないな」と思いながらもここまで来ている弥津(@yazusui)です。

この仕事をしていると色々な『依存』に陥っている方に出会います。

今回は『親子共依存』について。

親子関係がねじれてしまっていると自覚のある方に向けて、私が高齢者福祉の勤務経験を交えながら解説していきます。

【みんなと私の悩み】
このような親子関係に悩んでいませんか?

  • 子供が何歳になっても仕事をしないで親の収入で生活している
  • 親は子供がそばにいないと不安な心境になる
  • 親子ともにお互いの関係性に問題があると分かっているのに改善できずにズルズル一緒に暮らしている

親と子がなかなか離れることができずに一緒に生活し続けている場合、『共依存』に陥っている可能性があります。

みなさんは『共依存』の関係になっていませんか?

この記事では

  • 共依存の親子の悲惨な状況
  • 共依存から抜け出す方法(改善心得

このような内容が分かります。

弥津
弥津

自分の親子関係に問題はないのかを考えるきっかけ作り。

そして、互いに『自立することの大切さ』することができます。

私が地域包括支援センター(簡単に説明すれば『高齢者の総合相談窓口』・介護度の軽い在宅に住む高齢者の介護サービスも担当します)に勤務していた当時の事例をもとにお話します。


『共依存(きょういぞん)』関係に陥っているにも関わらず、その状態からまったく抜け出す事ができない親子との関わりは、私を大いに考えさせられるきっかけになりました。


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共依存関係はお互いの強いストレスが悪化の一因となるケースがあります。

心の平穏を保てるようにサプリなどでケアを試みましょう。


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共依存とは

では、まずは『共依存』とは何かについてからご説明します。

共依存

「人を世話・介護することへの依存」、「愛情という名の支配」である。

共依存者は、相手から依存されることに無意識のうちに自己の存在価値を見出し、そして相手をコントロールし自分の望む行動を取らせることで、自身の心の平安を保とうとする。

引用:wikipedia「共依存」

共依存とはこの引用で分かるように、他者から依存される形をキープすることで、自分が価値ある存在であり続けようとする状態です。


私の経験上ではありますが、この共依存・・・『母親と息子』という組み合わせパターンが多いんですよね。

『父親と娘』というパターンは、片手で数えられるくらい。

親が何歳になっても子供は子供・・・それは昔から言いますよね。

でも、親に依存する思考をしっかりと卒業させるのは、『親の責務』とも言えますから。


親が自分の都合によって、子供に頼りっぱなしでは、子供は自立する時間も精神も得ることができません。


では、その『母親と息子』の共依存によって、どんな問題が発生するのかについて。

共依存がもとで起こる親子トラブルの多くが、「親への暴言・暴力」、それに「金銭の搾取」。

ときには、息子がうつや統合失調症に陥り、引きこもりでもつれた関係性になったケースもあります。

親子には『長い歴史』がありますからね。

そのような中で、共依存でもつれるに至るには、『ある原因』が関係しているのです。

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親が子供を突き放せない事から生じる「共依存」の悲惨さの一例

子供を自分のレールに乗せようとした母親

それでは、私が今回、共依存の事例として挙げる、その詳細についてご説明をさせていただきます。

【家族構成】

「90代の母親」と「50代の長男」の二人暮らし家庭。

母親は40代で初めての出産をし、長男を授かります。

その後、すぐに夫を病気で亡くし、アパート・貸家経営(現在もその経営収入で生活)をしながら女手ひとつで長男を育てます。


長男は音楽が好きで、音楽に携わる仕事をしたかったようですが、母親は猛反対


結局、母親が強引に勧めた県内の大手企業に長男は就職します。

簡単に就職できたのも、その母親のコネの力が大きかったようです・・・でも、長く続きません・・・3年程で自ら退職。

その後も、母親は長男のしたいという仕事は一切させず、「ここで働きなさい。あなたの為だから」と自分で仕事を見つけてきては話をつけて、長男に与えます。

そんな「与えられた生活」を長男は30代になるまで強いられます。


そして、長男の結婚をきっかけに『異変』が起こり始めます。

長男の妻も、もともとは母親が知人から紹介を受けた女性だったりします。


しかし、この女性・・・。

かなりの悪妻で、働いてきた長男の給料の浪費・・・お金持ちの家系で節約習慣のない奥さんだったようです。


離婚が出来たのは結婚をしてから10年後。

その頃には、長年のストレスが重なり、ついに長男は心身共に疲弊してしました。


長男は40代になると仕事をする気がなくなり、自宅にこもるように。

母親はそんな長男を不憫に思い、自分の家で共同生活を提案します。


「しばらく私がお金の面倒を見てあげるから」と言って。


ここからが長男の母への復讐、そして共依存関係の始まりとなるのです。

母親の「子供依存」と長男の「経済的依存」

当時70代の母親と40代の親子二人での生活が始まってから、長男の言動が乱れてきます。


長男は母親への怒りをぶつけるようになり、玄関や居間のガラスを割る、家具を壊すといった危険な行動をとるように。

そして、「金をよこせ」と強く迫る毎日。


この時に『高齢者虐待事案』として、私のいた地域包括支援センターに市役所から報告が入ります。

母親がいてもたってもいられない事態が起こり、市役所に相談したのです。


私が報告を受け、自宅訪問をして状況を確認した時には、破壊された玄関扉や家具がそのまま。


母親に特に怪我はありませんでしたが、腰が大きく前に曲がり、老化がかなり進んでいる印象でした。

しかし、母親の認知機能はしっかりしており、前述した自分が行った長男への『施し』の歴史を、自慢気に話してくれました。

その話を聞いた私は今回の長男の暴挙は、自分の人生に自由を与えず、そして台無しにした『母への反乱・復讐』だと確信したのです。

私たち支援者が介入しだして以後、長男の激しい言動は鳴りを潜めますが、母親の長男依存は変わりません。


母親と面談を重ねて徐々に信頼関係のできてきた私は、時に母親への直球提案を行ったりしました。

「この事態に導いてしまったのは、自由を許さなかったあなたが一因では?」、「長男の母親への怒りの感情は根深い」など、きつい表現で気づきを促す事もありました。

しかし、それも無駄・・・自分は長男に全てを捧げたと、自分の否を認めません。

その後も、私は母親が長男を手放して自立させるように促さないと、この状況は改善しないと説明し続けます。


この母親、私の話を聞くと分かったような返事はするのですが・・・。

「この子は私がいなくなると生活できない」「この子は私がいないと死んでしまうかもしれない」と言い、母親は変化を起こす事を恐れます。

そして、私は長男とは一度だけ面談を応じてもらったことがあります。

長男は冷静になれず、「あの女(母親)のせいで自分がこうなった」、「あの女(母親)から賠償金をもらいたい」など、母親への激しい感情を顕にしていました。

長男は私との面談後も仕事を探すことがなく、全てを「母のせい」にすることで現実逃避に終始していました。


ことある事に長男は母に、「お前のせいだろ。俺がこんなになったのは」と言い、生活費を要求します。

他県に行く為にまとまった金銭を受け取ることもあり、足りなくなった際には振り込みを求める時もあったとか。

私たち支援者は、母親に長男の自立のきっかけを作るために「今後は金銭を渡さないように」と求めました。

でも、無理なんですよね・・・。

その場では同意しても、後で子供にお金を渡してしまうんです。


それなのに、また私に「長男が働いてくれない。私のお金がなくなる」と不満を訴えてきます。

これを何度も繰り返します。

たとえ、暴力や暴言があったとしても、息子なしには生きていけない母親。

そして、恨みは持っているが金銭搾取がやめられない、自立できない息子。

まさに高齢の母とその子にみられる『共依存』の典型例とも言える状態です。

「お互いに依存できる存在がないと生きていけなくなっている」のです。

母親は子供に施しを与えることが生きがいで、それをすることで自分の存在価値を保とうとする。


母親は長男を放置すれば、長男は一人では生きていけないからと言う。

まさに、赤ん坊を育てている母親の発想。


まるで、子供が幼い当時から時計が進んいないかのようです。

どうにかして、子供をそばにおいておきたくて、金銭を渡し続けることで子供が逃げることを防いでいる。


ようするに、金銭がなくなるという不安より、長男がいなくなることの方が大きな恐怖なんですよね。

一方、長男はどうでしょうか。


母の敷いたレール通りに動いてしまったのも、彼の責任とも言えなくもありません。

若い時は無理にしても、ある程度の大人になってから、自立できるチャンスはあったはず・・・。


でも、そう簡単には行かなかった事情もあったのでしょう・・・。

本来、人は自立の方法は自分で経験し、自分でみつけていくものです。

親が子供をフリーにしないと、子供は自立のきっかけを掴みづらい。

しかし、親から自立の機会を与えてもらえないと、何歳になっても「自立ってどうやってすればいいの」って分からない状況になります。

長男は「自立とは何か」を学ぶチャンスのないまま、年齢を重ねてしまったのです。


今になっては、母への怒りを盾に、経済的に依存するという形で生きていくしか道を見い出せない。

この母子は共に『自分ひとりで生きていけなくなり、またその術も知らず、依存して生きている』といった状態と言い表せます。

共依存から脱却するためには何が必要か

その後も母親から相談があるたびに根気強く、助言・提案を行ってきましたが、俗にいうと『元サヤに戻る』いった状態を繰り返すばかり。

その後も共依存関係は続き、長男がうつ病を患ったことで支援の方向性が長男に傾いているようです。

私が地域包括支援センターから現在のケアマネ事業所に異動になったことで、この母親の対応をする機会は一段落といった形になりました。


しかし、今でも私の異動先を調べ当て、私宛に相談の電話をしてきます。


その母親は、私への依存もあるのかもしれませんね。

長男だけでなく、他者全般に依存心があるのかもしれないと感じます。


最近は「私が亡くなった後、長男は生活していけるか心配」「相続が発生したら長男は手続きができるだろうか」といった内容で助言を求めることもあります。


もう勝手にしてくれと言いたくなりますが・・・。


今は長男に大金を搾取される事はなくなり、お小遣い程度を渡して推移しているとのこと。

やっぱり、お金を与える癖は治らないですね・・・。


自分の意思で生活費を長男に渡しているので、高齢者の経済的虐待に当たるのか微妙な状況。
 
このまま行き着くところまで行く・・・その時になれば母子の分離といった話が出るかもしれません。

ここで共依存について、私の意見を最後に。


私は以前、本当の自立とは金銭的に(他者に頼らない)自立した生活をする事といった記事を、このブログで書きましたが、ここでも同様の考えです。

共依存関係の親子とは、言い換えれば『親がいつまでもお金をあげる親子』とも表せるくらい多いパターンです。


自分の思う良い職業につかせる事で長男の経済的自立を促すつもりが、逆に自由を奪ったばかりにこのようになってしまう。


本当に過保護は毒を与えているのと同じと言ってもいいですよね。

子供が小さな時からお金に関しては、親子の仲であってもシビアになるべきです。

シビアになれば、子供が自分でお金を稼ぐ事の大変さや、得る時に喜びを知る機会ができます。

簡単に得る経験を持ってしまうと、脳が楽な方になびいてしまうのです。

【この記事のまとめ】

親である以上、そういった状態に子供を陥らせないように

  • 親として子供に自由を与えてきたか
  • 親が自分ひとりでも生きていけるのか
  • 親が子供に簡単にお金を渡す習慣はないか

この三点は特に注意。

子供を自立させないと、自分の今後の生活も困窮し続けますし。


親の仕事は、子供の人生を作ってあげる事ではなく、自分の力で人生を創造できる力がつくようにする事。

ようするに『親の呪縛から解放』させてあげる事なのかなと、この親子を見てて感じます。

長文になりましたが、最後までお読み頂き、ありがとうございました。


それでは。
以上、弥津でした。

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【自立するハンモックで「自立とは何か」の考える】

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