高齢者の機能低下はバリアフリーが原因?自宅で筋力強化する方法論

2018年2月14日

こんにちは。介護業界の低賃金という名の「バリア」を早くなくしてほしいと願う、ケアマネジャー・弥津です。

今回は、バリアフリー原因で高齢者の心身の機能低下が進む事もある」というお話。筋力強化に役立つ方法論と合わせてご説明します。

最近は、バリアフリーの概念が浸透し、住宅改修を行うご家庭も増えましたね。

でも、バリアフリーや福祉用具の導入で高齢者が動きやすくなった半面、運動量が減ってしまうというジレンマがあるんですよ。

高齢者の方は、それによって筋力が低下して、身体機能全般が落ちてしまうことも。

まずは「とりあえずバリアフリーにしていおけば全て正解・・・ではない!」というお話から聞いてください。


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バリアを無くし、環境を変えるとリスクが高まる例

最近は高齢者のみなさんにとって便利な時代になりました。
福祉用具は整備され、介護保険が利用できれば安価で入手できます。

また、電動ベッドは福祉用具業者が設定している自費価格も手頃なので、私の住んでいる県ではどなたでも一ヶ月1500円程度から貸与できます。

電動ベッドであれば、起き上がりや立ち上がり動作が容易かつ安全になります。

それによって、安易に「楽だから電動ベッドを借りたい」と希望する高齢者が増えてきています。

私がケアマネジャーの仕事に就いた当時の話です。
私が担当していた一人暮らしの高齢男性。

畳に布団を敷いて寝起きしていたのですが、「最近になって布団から起き上がるのが大変と感じるようになった」とお話されることが多くなりました。

私としては、本人が「大変」と感じてはいるものの、動作できるだけの身体機能でしたので、積極的にベッドの使用は勧めませんでした。

しかし、ご本人から「電動ベッドを安く借りられると聞いたので使ってみたい」と希望が。

結局、本人の強い希望もあって、設置することになりました。

電動ベッドを設置して、一ヶ月後。
その方の足腰は電動ベッド設置前より弱ってしまうという結果に。

布団からの起き上がり・布団の出し入れを行うことがなくなり、楽になった反面、運動量が減ったことが原因で機能低下が進んだのです。

『障壁=バリア』を取り除けば、全てOKではないと強く感じた経験でした。

また、自宅内にある段差をとり、平坦にしてしまうバリアフリーの方法もありますね。
それも同様に、やってしまえば大丈夫という事でもありません。

高齢者は自宅で何十年も生活し、その内部環境を体が覚えています。

今まであった「バリア」が急になくなることで、体が戸惑うのことがあります。


脳が「ここに段差があるから、つまづかないように脚を上げよう」と動作司令を出した場所に段差がなく、バランスを崩す・・・。

室内移動の際にいつも掴まっていた家具などが撤去され、手を差し伸べても何もなくて転倒してしまう・・・。

このような動作勝手の違いからくる転倒トラブルが多くみられます。

次は、「バリアは取ってしまえ」というよりは「乗り越えやすくする」という視点も重要ですよというお話をします。


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バリアは無くすより「乗り越えやすく」しよう

先ほどの例のように、今まで行っていた動作を無くすことで、逆にリスクが生じてしまうことがお分かりになったでしょう。

それであれば、「バリア」をどう取り扱えばいいのか。

安易に無くすよりは、バリアを筋力向上トレーニングの一つとして捉えるようにしましょう。

一見バリアだらけで危険なお家でも、動作しやすい工夫をすれば、自宅内をトレーニング施設にすることができます。

例えば、玄関のように高い段差がある場所。
低く作り変えるよりは、その高い段差を昇降しやすくするように手すりを設置しましょう。

また、自宅内の部屋と部屋間にある小さな段差。

つま先がひっかかる事が心配であれば、その場所にも小型の縦手すり設置もいいでしょう。

人は手すりが目の前にあると、つい掴みたくなるものです。

階段に関しても同じ。片方しかないのであれば、階段の両方に手すりを設置し、昇り降りの際にバランスを取りやすくしましょう。

バリアを乗り越えることを自然に行えるようにすることで、日々の動作が訓練となります。

自宅にあるバリアを意識することで、高齢者も体の衰えを最小限にしたいとリハビリに積極的になります。

バリアフリーにすることで、機能低下をまねいてしまうという視点も持ちましょう。

具体的な助言は、担当ケアマネジャーや福祉用具業者に求めると良いでしょう。


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筋力強化補助食品という便利なものも

バリアの乗り越えるのは人です。

乗り越えやすく整備しても、人の能力が落ちてしまっては意味がありません。

高齢者にも筋力強化の意識が重要ですね。

最近は高齢者の筋力強化などの機能改善に役立つ補助食品が多く登場しています。
日々のトレーニングの合わせて、活用するとより効果的です。

高齢者におすすめの筋肉強化法

当然のことではありますが、健康食品を摂ったからといって、体を動かさずに無条件に筋力がつくなんてありません。

日中に運動不足を補うべく、リハビリを心がけましょうね。

ベッドで寝起きしている方は腹筋や立ち上がり時に必要な筋力が弱る傾向があります。

立った姿勢でベッド柵や椅子、テーブル等に掴まり、スクワットをしましょう。

 【スクワット】

  1. 両足を肩幅に開いて立ち、椅子の背や机などを持ちます。
  2. 背中が丸くなったり、踵が浮いたりしないように、お尻を下にまっすぐ落とします
  3. 太腿の前に力が入っていることを意識しながらゆっくり10回行います。

出典:健康長寿ネット

速く動くのではなく、ゆっくりと息を吸って吐いてしながら落ち着いて行いましょう。
ゆっくりの方が効果が高いです。

また、お尻の方に椅子を置いて行うと、脚にキテしまって尻もちをついてしまうのを予防できます。

椅子を置く場合は、お尻が椅子につくスレスレで止めると負荷がかかってGOOD。

無理な場合はゆっくりと椅子に座って立つといった動作を繰り返すだけでも充分です。

  【外出して運動】

でも、自宅ばかりではできる事が限られますね。

そこで、私がオススメする筋力強化法は「屋外歩行(ノルディックウォーク)」です。

「外を歩くなんて危ない」と思う人もいるでしょうね。

特殊杖やシルバーカー型の歩行器もありますが、「あんなのカッコ悪い」と敬遠されがち
です。

そこで使用を検討して欲しいのが、ノルディックウォーク用のステッキです。

4足歩行のような安定感がありますので、バランスを崩しにくい。

介護保険など補助金が出る製品ではないので、自分で良さそうなものを選んで購入しましょう。

とにかく、屋外に出ましょうね。
日光を浴びると骨も強くなりますし、細胞も元気になります。足腰の安定に効果大です。

いかがでしたか?
今回は「高齢者の機能低下はバリアフリーが原因?自宅で筋力強化する方法論」と題してご説明してきました。

何でも「楽」になれば、明るい未来が待っているかと言えばそうではないですね。

特に高齢者、中高年の方々にとっては、生活上の便利さ・楽さが心身の機能を低下させることを留意しないといけません。

適度な困難さが身も心も強くすると肝に命じて、バリアを逆に機能低下予防に利用するくらいの心構えでいきましょうね。

以上、弥津でした。


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