専門職としての助言に遠慮は不要!?的確な指摘が人を救う

こんにちは。弥津です。

今回は、相談業務を仕事とする私が、専門職として利用者にどう接していけばいいのかを考えた話しをお届けします。

私の仕事はケアマネジャーです。

在宅で生活する高齢者の生活が継続できるように、介護サービスなどの提案、支援を行っています。


支援を行う上で、高齢者本人や家族との関係構築は大変重要。

ようするに、仲良くならないと、適切な支援が行えないのです。


そのため、無意識に相手に対して『機嫌取り』のような態度をとってしまうことも。


しかし、支援者たる者、このような遠慮がちな態度ではいけないのではないかと考える機会がありましたので、お話します。

専門職らしき姿勢とは何か

私が担当している入院中の高齢者の方が、在宅復帰に向けて一時帰宅した際の話。

入院先の理学療法士が同伴して、自宅内や外出時の動作確認を行ってくれました。


私は、その方がある程度、自立して生活できるまで回復したように見えたので、褒める言葉しか思いつきませんでした。


しかし、理学療法士さんは違いました。

病院でのリバビリに頑張ったことを認めながらも・・・在宅での不安要素をズバズバを指摘します。


私は、在宅に戻れる喜びを感じている高齢者に対して、少しその言動が厳しいように感じました。


そして、不安要素ばかり挙げていく、理学療法士の姿に冷たさも覚えました。

でも、その指摘は間違いなく『的確』でした。


入浴時動作の危険要素や、調理時の注意不足への懸念、階段昇降に、自宅内の小さな段差など・・・。

そして、買い物の際の金銭支払い能力と荷物運搬・・・。


その指摘は、細かく・・・間違いないものでした。


家に帰れる嬉しさから、危険要素にまったく目が向かないご本人と私。


私自身も『支援者』なのに、ご本人に対して指摘を躊躇し、行えなかったのです。

弥津

気分よく一時帰宅しているのに、指摘ばかりでは可哀想・・・

長年、高齢者支援の仕事をしているのに、どうしても厳し目の『指摘』が苦手な私なのです。


でも、理学療法士の指摘は、ご本人の怒りをかうようなものではありませんでした。

その指摘は、まさに「目から鱗」だったのでしょう。


元通りの生活ができると思って、浮かれている私たちをズバッとした指摘で現実に目を向けさせる理学療法士の姿は、まさに『専門職』でした。


アラ探しでもなく、威張っているわけでもなく、ただその人の生活が安全であるための的確な指摘。


私のように、嫌われないように愛想取りのような声掛けだけでは、安全に生活できるための気付きを与えられないと感じました。

嫌われない事ばかり考えて支援ができるのか

気分の良いご本人や家族に対して、その空気に水をさすような、厳しい指摘ができない私。

嫌われないように、言葉を選んで接しているだけで、高齢者の安全を守れるわけではありませんよね。


支援者としてその場にいるのに、ただ愛想取りだけ・・・いったいなんの為にいるのか。


相手から嫌われないように無難な声掛けだけしかしない私は、その場にいる意味がないとさえ思いました。

高齢者とケアマネの関係性は「対等」がベストだと私は思います。

対等なのですから、お互いの意見を認め合える関係を目指したいところです。


しかし、苦情を恐れるあまりに的確な指摘を控える傾向が、ケアマネにはあると感じます。

定期的に顔を合わせる必要があるため、関係性が悪化すると業務を行いづらいからです。


でも、それで本当に『専門職としての役目』を果たせるのか疑問ですよね。


専門職であるからには、その専門分野からみた助言や指摘を的確に行う『義務』があるとも思うのです。

将来予測を的確に行う必要性

では、専門職としての助言や指摘のポイントとは何でしょうか?

一般の人では想像できない、『将来予測』を示すことだと私は思います。


この将来予測ですが、若い人にはうまく行かない傾向があります。

自分自身の心や体が充実しているうちは、他者の助言や指摘は「ウザい」からです。


しかし、これが高齢者となると聞く耳が違ってきます。

なかには、我の強い人もいますが、多くの場合は自分の衰えからくる不安感で、助言を聞き入れる耳を持ってくれるようになります。

そのような方々は、自分の将来について大きな関心を持っています。

特に、自分に襲いかかる「危険」についてはの関心は強い。


長生きしたくないと言う高齢者でも、病気や怪我の予防には熱心です。

みんな痛かったり、怖かったりする経験はしたくないのです。


助言や指摘を与える際には、専門職でしか気付かない危険を予測し、その改善法を提供することが重要です。

ただ、指摘するだけでは上から目線と取られかねません。


相手を納得させる助言・指摘というものは、専門職からの目線で的確な『将来予測』を示すこと。

そして、危険な予測に対しての予防策を提案する。


私のように、相手の機嫌や愛想取りのような態度だけでは、何の役にもたっていないのです。


厳しさの中に、相手の安全を思っての的確さがある・・・これが専門職としての役割を果たしていることだと感じます。


それでは!
以上、弥津でした。

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