高齢者の自立の意味とは何か?支援体制が整備されれば増す「依存心」

2019年4月3日

こんにちは。早く経済的に自立したと胸張って言える状態になりたい、弥津です。

自立と言えば、最近は高齢者の自立を支援する体制が整ってきていますね。

支援体制が整備されれば浮かび上がる、高齢者の体制への「依存心」。
今回は高齢者の支援体制と「自立」の意味を考えていきます。

私はケアマネジャーとして「高齢者の自立支援」を念頭に業務にあたっています。
高齢者の支援は私たち専門職だけでなく、地域住民にも求められるようになり、今では認知症の方の見守りネットワーク作りが推進されています。

一方で、高齢者施策をあてにし、「介護の専門家が何でもしてくれる」と勘違いする高齢者やその家族がいるのも確か。
しかし、私たちもそういった「勘違い」を助長しているのではと思う点があります。

まずは私たち、高齢者の支援を行う者の問題点から考えていきます。

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高齢者の依存を招く支援者の姿勢

私たち高齢者介護の支援者は、相談を受けると介護サービスの利用を前提にした話をしてしまう傾向があります。
介護サービスを入れる事で「支援をしている」という形を作るのです。

相談を受けたら、その人の生活に何らしかの変化を与えないと「あのケアマネは何もしてくれない」と苦情を言われるのが怖いからです。

中には家事は概ね自分で出来ているのに、運よく介護認定をもらえたことからヘルパーの家事支援を受ける高齢者がいます。
私たちケアマネは本人の権利として、利用を妨げる事はできません。

一旦介護サービスを利用し出すと、その「楽さ」に病みつきになってしまいます。
人は楽を知れば、自分を鍛えることであっても「苦労」と捉え、避けるようになります。

ヘルパーに掃除や買い物をしてもらえるようになると、自分でする機会は極端に減ります。
私たちケアマネが掃除、買い物もリハビリとして行うべきと説明しても、本人が「足腰が痛くてできない」と言えばそこまでなのも事実。

体を動かすという「苦労」を強要していると解釈されると、「ケアマネを変えろ」と苦情が来る始末。

モンスター高齢者、モンスター家族に出会ってしまえば、従うしかないのです。

でも、ただの言いなりになるのも専門職として違うと感じます。
今後は「自立させるのが高齢者福祉」という面を説明することが必要です。

「楽してもらう支援」ではなく、「できるようになる支援」が自分の仕事だという姿勢で臨むべきです。
「私たちは支援を受けて当たり前」という誤解を支援者が与えないようにしないといけませんね。

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「助けてくれるのが当たり前」という高齢者の依存心

高齢者から時折こんな相談を受けることがあります。
「私は一人暮らしで家族も遠方にしかいません。いざという時はあなた(ケアマネ)が助けてくれるんですよね?」

本人が誤解しているだけならまだしも、家族からも。
「私たちはそう簡単に帰省できません。困った時はあなた(ケアマネ)が駆けつけて対応してくれるんですよね」

支援体制が整えば、こう「勘違い」する本人、家族がどうしても現れます。

Image by Sabine van Erp from Pixabay

重要なのは「自分はできないから、誰がしてくれるのか」ではなく、「自分に何ができるのか」です。

高齢者支援が整備されていなかった以前は、「自分たちに何ができるのか」、「何をするべきなのか」を真っ先に考える時代でした。

それが最近は、自分たちがする事より先に「周囲の人が自分に何をしてくれるのか」を考えるようになっています。
今の生活が難しければ、本人、家族誰かが責任をおって生活を変えてでも対応するのが「当たり前」の時代は終わったように感じます。

災害においても同様です。
「家族が近くにいない私は災害の時、誰か助けに来てくれないと困る」という高齢者がいます。

でも、実際の話・・・大きな災害の時は真っ先に守るべきは自分の命です。
肉親でもない「他者」に命をなげうって助けに来いというのもどうなんでしょうか?

自分を守りたいなら、守ってくれる人(家族など)の近くに行くしかありません。
自分の今の生活を大きく変えてでも、「自分の身は自分で守る」のです。

助言や駆けつけてくれる体制が整うのは良い事ではありますが、「自分のことは自分で考える」意識が薄くなり、「誰かが良い案をくれる」という他人任せになっていると感じます。


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「自立」の意味とは何なのか

では、依存にならず「自立」に至るにはどんな考え方が必要なのでしょうか。
また、自立の意味とは何なのでしょうか。

まず「自分の事は自分で考え、実践する」という考え方が基本中の基本であると自覚すること。

介護サービスの世話にならないように、日頃から怠惰な生活はしない。
防災時に自分の脚で逃げられるように体を鍛える。

それが無理なら、お金を貯めて安全な場所や家族のいるところに引っ越す。
これくらいの行動はしないといけません。

Photo by Miguel Bruna on Unsplash

助けてくれる人はいない」と悟るところからが「自立のスタート」です。

元気なうちにどんな準備ができるのかを真剣に考え、どう自分が変化すれば安全、安心が手に入れられるのかの結論を出さなければなりません。
「自分で何も準備していない者は果てていくだけ」というくらいの心構えが必要です。

また、高齢者支援者はあくまで『支えてくれる人』であって、『助けてくれる人』ではありません。
支援者も人間ですから、横柄な態度でヘルプを求める人よりは、自分の事は自分でしたいので助言が欲しいという姿勢の人の方に協力したいものです。


いかがでしたか?
今回は 「高齢者の自立の意味とは何か?支援体制が整備されれば増す依存心」と題してお話してきました。

自立の意味とは「第一に自分が何をするべきか真剣に考えること」 。
若い頃からこういった考えを持っておくといないとでは、年を重ねた時に差が出ますね。

以上、弥津でした。

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