こんにちは、社会福祉士ブロガー・弥津(@yazusui)です。
このように、シニア世代になったら、周囲の人や社会から認めてもらえないのではないか・・・と、不安を感じるミドル世代の方、いるのではないでしょうか。
嫌われるシニアの特徴を一言でいえば、『自己中心度が強くなる』こと!!
職場で尊敬される60代になるために、40代から言動を修正して、『基礎』を作ることが重要です。
仕事で多くの高齢者の相談対応してきた私が、職場で尊敬されるシニアになるためには何に注意すればいいのかを、その経験から考えてみました。
50代になっている方でも、今からまだ間に合います!!
若者から尊敬される為に、他者に嫌悪感を与える『痛いシニアの特徴』をなくしていきましょう!!
職場で尊敬される60代になる為の準備は40代から
ネットでみる限りでは、シニア世代の社会の風当たりはきつそうですね・・・。
嫌悪感を持たれる理由は、『シニアに見られる特徴的な言動』が一因ではないかと思う私。
言動の癖は、簡単にはなおりません!!
できれば、40代から悪い言動改善を意識して、60代になった時には、尊敬されるシニアになれるように準備しましょう!!
学校に行けば先生や先輩がいる、そして、就職しても上司や先輩がいる・・・といったように、30代までは『学び』の時期と言えますよね。
他者に教えをもらいながら成長していく猶予が認められた時期とも言えます。
それゆえに、30代あたりまでは、他者の教えを吸収する柔軟性がある為、妙な自尊心のゆがみによって、メンタルが浮き沈むすることが少ないと考えます(※私はそうでした)。
言い換えれば、30代までは結構『素直』だったかと。
他者からお叱りや指摘を受けてカッとなっても、「よくよく考えると、俺の方が悪かったな・・・反省」ってなってましたから。
しかし、40代になってからの私はどうでしょうか。
自らの実績に自信がついてきたせいか、自分への指示・指導に反論してしまう傾向が強くなってきました・・・。
自分を過大評価し、自分がカリスマにでもなったかのような錯覚をし始める40代。
その一方で、家庭を支える重圧も加わり、とにもかくにも過度なストレスで気力がなくなるリスクのある40代。
私が思うに、40代は行動の原動力となる『自尊心』に変化が出やすい年代。
それによって、様々な誤解・勘違いによる自信過剰、または逆に、将来への不安による自信喪失を起こしかねないのです。
自分が強くなったように錯覚したり、気力を失ったり・・・。
そうなると、言動にも『癖』が出てくることに。
そのような良くない『癖』が40代に始まってしまうと、なかなか自分では修復しづらい。
では、なぜ言動の癖を修復することが難しくなるのでしょうか?
40代からの悪い癖が修復しづらい理由
『自尊心(=自分自身を尊重する気持ち)』は、行動の原動力となる大切なもの。
しかし、強すぎると他者攻撃的になるし、弱すぎると自虐的になって不活発に。
一方で、適度だと、行動に優柔不断さがなくなり、大きな成果をあげる力となります。
前章でお話ししたように、40代になると勘違いや精神的な消耗などが起こりやすいことから、自尊心の強弱にも影響をきたしてしまいます。
自分の存在が大きいと錯覚すれば自尊心が過度に強くなり、心が疲れて自信がなくなれば自尊心が弱くなる。
こういった『不具合』は早期に対処したいところです。
でも、40代以降のつらいところは、『自分で気付いて、自分で修正しないといけない』こと。
ある程度の年齢になったことで、周囲が指示・指導してくれなくなるのです。
また、私のように助言を素直に聞けなくなる人もいるかと。
このような周囲と自分の中にある理由がもとで、40代から身に付いた言動の悪い癖をなおす機会なく、経過していくことに。
なおらないままだと、悪い言動の癖はいつしか『結晶化』してしまいます。
40代以降になると、経験則が増えていることにより、脳自体に思考の柔軟性がなくなります。
その為、癖を「正しい」行いとして長期認識すると、若い時のように柔軟に修正することが難しい。
40代を過ぎると、今までの自分自身の常識を変えるのには、物凄いパワーを使うと思いませんか?
今まで通りの考え方を曲げない人が増えるのは、こういった脳の柔軟性の無さも影響しているのではないかと思う私です。
ようするに、いかにしてNGな言動に自分の力で気付き、修正するのかが大切。
良くない言動が癖として結晶化する前に、具体的にどのような点に注意すればいいのかを知りたいですよね。
40代からやめておきたい職場での言動12選
ここからは、尊敬される60代になるために注意するべき言動を説明します。
- 失敗を年齢のせいにする
- 自虐ネタを聞かせる
- 無駄口が多い
- やたらと他者の会話に入り込もうとする
- 今の能力を超えて仕事を抱え込もうとする
- 「また、その時教えて」
- 都合の悪い事は聞こえなかったふりをする
- 動作が大げさになる
- 経験の豊かさで力を示そうとする
- 若者を尊敬しない
- 清潔感がない
- 自分の都合でルールを破る
12コあるので、少し覚えるのが大変ですが、ひとつひとつ順をおって身につけていくようにするといいでしょう。
①失敗を年齢のせいにする
失敗したら、何かのせいにしたくなるのは誰でもあること。
でも、シニアの中には失敗を年のせいにする人、いますよね。
社会に出たら、若者でも高齢者でも土俵は同じ。
失敗を年齢のせいにする姿を見せると、周囲は「それなら、最初からしないでくれ」と思ってしまいます。
年齢のことは口にせず、自分に与えられた仕事を責任持って行うことを、仲間は求めています。
失敗は素直に認めましょう。
自分の失敗は自分の力で挽回する姿勢があれば、周囲に好感を与えるでしょう。
②自虐ネタを聞かせる
35歳から55歳のミドル世代から、徐々に心身に衰えを感じやすくなります。
その衰えを利用して、自虐ネタで笑いを取ろうとする人がいますよね。
「体力が衰えた」、「体が痛い」、「記憶力が落ちた」といったような話しを聞いても、誰も楽しくありません。
笑ってくれても、あくまで『愛想笑い』。
ここでは、おじさんに関するアンケートを取り上げますが、以下のように自虐ネタの痛い例が、ネット記事にありましたのでご参考までに。
【「自虐が痛い」ランキング・ワースト5】
引用:日刊SPA!
1位 こんなおじさんといても楽しくないでしょ?
2位 全然人の名前覚えられなくてさ
3位 朝起きると(加齢臭で)枕が臭くて困る
4位 最近の芸能人がみんな同じに見える
5位 もう服なんて着られればそれでいいよ
その他・健康診断また引っかかっちゃったよ、焼き肉とか胃がもたれちゃうから、もう老眼始まってるよ、など
たしかに、そう言われても苦笑いしかできませんといった感じの自虐ばかりですね。
言ったところで他者を不快にさせるだけなので、控えた方がいいでしょう。
衰えを感じさせない姿に、尊敬を感じるものです。
③無駄口が多い
口ばかり動いていて手が動かない人は、年齢に関係無く、嫌われてしまいますよね。
とくに、シニアになっても無駄口が止まらない人は、「いい年して、しゃべってばかり・・・何のためにここにいるんだ」と嫌悪感を持たれてしまいます。
話しながら作業を行う癖のある人は、今から改善の意識が必要です。
集中して作業を行う習慣を身につけましょう。
④やたらと他者の会話に入り込もうとする
60代になると、職場によっては若者に人数勢力的に押され気味なることが多いかと思います。
孤独になるのが怖いという心理が働くと、若者の会話にどうにかして入ろうと無理をする傾向が強くなります。
しかし、強引に会話に入り込もうとするため、無理矢理感は出てしまいます。
強引な会話介入は、不快感を持たれてしまう原因に。
違う年齢層の同僚・後輩が会話しているところに入り込んでも、違和感だらけ。
「話しかけてもらえた時に、会話をすればいい」という、どっしり構えた姿勢でいましょう。
会話をする機会のありなしに関係なく、仕事中は自分のするべき事に集中していれば評価を得られると考えればOKです。
⑤今の能力を超えて仕事を抱え込もうとする
「年下には負けられない!!」という気持ちをもって仕事に臨むのは素晴らしいと思います。
しかし、能力が追いつくレベルの仕事量と内容なのかは、分別のある大人なら自己判断したいところです。
若者に負けたくないあまりに、自分の能力以上の仕事量・内容を抱え込むのはトラブルのもと。
トラブルを起こせば、「迷惑だ」と思われ、職場の居所を失う結果になりかねません。
また、年下への抵抗心・競争心だと見られ、『敵対』の意思表示だと思われるかも。
職場の仲間との距離が広がってしまう危険性あり!!
自分の存在価値を示すために、能力を超えて仕事を抱え込もうとすることはやめましょう。
⑥「また、その時教えて」
記憶力に自信がなくなると、覚えること自体に拒否反応が出てしまいますよね。
業務上の連絡・報告を受けても、真剣に覚えようとせず、「一応覚えとくけど、忘れたらまたその時教えて」と責任感の薄い返事をしてしまいます。
「おじさんは記憶力が落ちてるから、若い人が率先して覚えておいて」と言っているようで、職場の仲間たちは、強烈な不公平感を抱くでしょう。
「覚えることを人に任せるのなら、この職場から去れ!」という怒りを持つ人がいるかもしれませんね。
情報を把握してくれないようでは、同じ仕事をこなせませんよね。
他の職員と同等に見られたければ、記憶力が落ちていると弱気にならず、メモ魔になる等工夫をするようにしましょう。
⑦都合の悪い事は聞こえなかったふりをする
60代になると負けん気は残っているがゆえに、衰えを見せて無能だと思われたくないという思いが強くなります。
そのため、自信がない業務内容や、避けたい仕事に対しては、聞こえないふり・聞いていないふりで防衛しようとする時が。
日頃は人の輪の中に入ろうとするのに、自分の都合が悪い時には、聞いていないふりをする。
これでは、経験豊かな頼れるベテランという評価はもらえません。
尊敬できる人は、他者が嫌がる仕事を率先して引き受け、対処する姿をみせて評価を得るもの。
都合が悪い仕事の話しでも、知らない顔をせず、受けられない理由を説明するくらいの誠実さを見せましょう。
⑧動作が大げさになる
自尊心が強いシニアは、若者に対して「私を忘れないで」と無意識にアピールしてしまいます。
「私を馬鹿にするな」という思いが強くなるからです。
- 人に聞こえるような独り言を言う
- 頻繁に休憩をとって疲れていると主張する
- 人の気を引こうとひとつひとつの動作が大きくなる
- 仕事中にデスクの引き出し方・書類の扱いが雑になり、大きな音を出す 等
このような行動は、俗に言う『かまってちゃん』の傾向です。
しかし、これらの行動は、全て逆効果。
周りの人たちは、アピール行動だと分かり、「子供だな」と思うでしょう。
仕事以外の行動でアピールしても、幼稚だとして思われません。
業務の成果でアピールするのが全てだと考えましょう。
⑨経験の豊かさで力を示そうとする
私たち40代になるとチラホラ出てくるのが、『経験豊かさを自分でアピールする人』。
「能ある鷹は爪を隠す」と言いますが、爪を自分で見せた段階で、人間性アウトだと思うんですよね・・・私は(私がブログでキャリアを書いていることは一旦置いておいてくださいませ)。
経験豊かを自らひけらかすのは、相手のマウントをとることが目的。
自分は経験豊かだと聞かされた相手は、心底尊敬なんてしません。
「だからなんだってんだ!!」と反発するだけ。
自分のキャリアをひけらかす行動は、権威性を出して説得力を増す効果がある一方で、相手を制圧しようとする攻撃性のある言動になりうるので注意が必要です。
マウンティングについては、関連記事『人はなぜマウンティングをするのか?原因と対処法を考えてみた』(※別ウィンドウで開きます)で説明しています。
⑩若者を尊敬しない
「人を尊敬しない人間を、他者は尊敬はしない」
仮に、若者に文句ばかりのミドル・シニアがいたとしたら、その人は若者のカリスマになりうるでしょうか?
誰しも自分を認めてくれる人に、好意を持つ。
たとえば、大好きなアイドルが自分を大否定・猛烈に拒否となったら、怒りとショックで好きという感情がなくなってしまうでしょう。
職場の年下社員に対して、ベテランから率先して敬意を示すこと。
尊敬してもらう価値を得るためには、まずは他者の良いところを評価し、尊敬の念を伝えることから。
⑪清潔感がない
これは『言動』ではないのかもしれませんが、尊敬されるシニアにあるためには、清潔感の保持も重要な要素となります。
- タバコ臭い
- 酒臭い
- 口臭がきつい
- 食べ方が汚い
- 人前で汚いことをする
- 服装が古めかしい 等
このような清潔感のない傾向があると、若い男女から場を共有することが嫌だと思われる可能性が。
お金の負担を増してまで改善する必要はありませんが、自分から出る臭いや行動・服装が、周囲を不快にさせていないかと考えることは大切。
「おじさん、おばさんだから仕方ない」ではなく、だからこそ、清潔感の有無を周囲から見られているという意識を持たないといけないですね。
関連記事『食べる時に口から音を出してしまう人の解決策を考察してみた』(※別ウィンドウで開きます)
⑫自分の都合でルールを破る
年齢が高いと、なかには「自分は特別」という意識を持っている人に出会います。
たとえば、うちにいる60代中盤の女性職員ですが、会社から駐車スペースを与えられているにもかからず、責任者が休暇の時には、出入り口に近い責任者専用駐車場にシラーッと停めます。
指摘されると「あぁ・・・私も年取ったから、(責任者がいない時は)近い駐車場に停めさせてもらってもいいかなって」と言い訳します。
問題なのは、これが誰に対しても『無許可』だということ。
停められるのであれば、誰だって近い駐車場に停めたいんですよね。
この女性に限って言えば、シニアになってから、なぜかこのような自分勝手な行動が増えてきました。
他にも全員で決めたルールを「ちょっとくらい大丈夫やろ」といって、簡単に破ります。
これでは、手本になるはずのベテランが、『反面教師の教科書』に。
年を取ると何かと面倒になって、自分が楽に行動できる方法を選択したくなるのかもしれません。
しかし、長年の経験があるベテランだからこそ、ルールを一番に守って見せる姿勢が欲しいところです。
【まとめ】
今回は、『職場で尊敬されたい!40代でやめておきたい職場での言動12選』を紹介しました。
私は仕事で多くの高齢者(クライアント)と接してきましたが、言動にはそれぞれ癖があります。
それは、個性であり、私を含めて誰にでもあるもの。
現実・・・私が尊敬できる高齢者もいれば、理解に苦しむ高齢者もいるのは事実。
たとえ、命に関わる助言であっても考え方や言動を変えられない人を多くいましたから。
高齢者になったら「今さら変えても遅い」という投げやりな気持ちが影響している一方で、前述のように、自分の考えや習慣を変えるのに多大なるパワーを必要とするので逃避したくなるという理由があるかと思います。
ようするに、癖や習慣は年を重ねてからではなおせなくなるのです。
そうなると、出来るだけ早く対処しなければいけませんよね。
40代・50代に、嫌われるシニアの持つNG言動を理解して、今日から自己修正を試みましょう。
職場で若者から尊敬されるシニアになるには、40代・50代の『修正力』が重要です。
私と一緒に、心がけていきましょう。
それでは。
以上、弥津でした。