こんにちは、こう見えても100m・元10秒台ランナーだった、社会福祉士兼業ブロガー・弥津(@yazusui)です。
このように、故障を抱えて練習ができないと体力・筋力がみるみる落ちそうで不安ですよね。
でも、大丈夫です!!
この記事で分かること
- 故障の時だからこそ、日頃負荷のかかりづらいところを重点的に鍛えるべき!
- 普段、時間をさけないトレーニングができるチャンスだと捉えよう。

陸上選手時代に長い間故障に悩まされながらも、10秒台ランナーになれた私の経験からお答えします。

というわけで、今回は『脚の故障で練習できない陸上選手におすすめのトレーニング』について説明していきます。
故障中は、自分の不足していた点に目を向けるチャンスです。
難しいトレーニングは一切ありません。
公共の施設や自宅で取り組めるトレーニングばかりですので、故障に悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。
故障は誰でも経験するもの!いかにプラスに転換するか
私の高校は、陸上競技部があったものの選手経験がある指導者がいない状況でした。
速くなりたくて無謀な自主トレを繰り返し、それがゆえに足腰に故障を抱えまくっていました。
高校2年で自己ベストの100m10秒9を出して以後、故障しまくりで大学でもろくに走れないまま選手生活を終えてしまう結果に。
それでも、10秒台につま先がかかる程度までタイムが伸びたのは、適度な自主トレの成果だったと考えます。
でも、どんな一流選手でも一度や二度は故障を経験するもの。
故障をプラスに転換するトレーニング法や考え方を学びましょう。
陸上選手が脚を故障した時にするおすすめトレーニング
ここからは、故障中にできるトレーニング法などについて説明します。
故障を「レベルダウンのピンチ」と捉えないように。
重点的な強化が行えるチャンスと考えて、様々なトレーニングに取り組んでみましょう。
正しいフォームを身につける
まずは、走る基本に目を向けてみましょう。
フォームをあまり深く考えずに来た人は、正しいフォームを学び、身に付ける良い機会です。
自分の走り方の問題点に気付きましょう。
そうかといって、細かな修正点をあれこれと頭に入れて体に覚えさせるのは無理があります。
そこで、おすすめなのが「腕振り」と「脚の運び」の二点を重点的に正しく修正することです。
『高岡尚司のゼロベースランニング』は、「効率の良い走り方」についての知識を分かりやすく説明してくれています。
以下の動画の説明は、短距離、長距離問わずに参考になりますよ。
自宅内でもできる動きなので、毎日反復して体に染み込ませましょう。
そうしているうちにフォーム改造がいつのまにか行われ、復帰時に効率のいい走りができるようになるでしょう。
水泳(水中歩行)
私が故障した時に、よく行っていたトレーニングが「水泳」です。
市民温水プールに学校帰りによく通っていたのを思い出します。
この水泳ですが、陸上競技にも効果大です。
クロールや平泳ぎをすることで、肩甲骨が柔らかくなり、腕振りに効果があります。
また、泳ぐのは全身運動ですから、故障中のスタミナ強化に役立ちます。

さらに、水泳には心と体の「疲労抜き」という効果も期待できます。
水にたたずむと何気に心が落ち着きますよね。
故障によって、暗くなった心を癒やせるのでおすすめです。
また、泳ぎに自信がある人は、遠泳に挑戦してみましょう。
逆に、泳ぎが苦手な人は、プールを歩くだけでも十分です。
30分ほどゆっくりと、水の抵抗を感じながら歩きましょう。
前向きに歩くだけでなく、後ろ向きや横向き、歩幅を広げたり、縮めたりして、変化を与えながらトレーニングに繋げてみましょう。
エアロバイク
脚の故障中は、持久力の低下を予防することが難しいですよね。
落としたくない持久力キープに役立つのが「エアロバイク」です。
このエアロバイクですが、体幹の強化にもなる優れたトレーニング。
激しく漕ぐと脚の故障が悪化しかねませんので、落ち着いてペダルを回すのがポイントです。
股関節の回転を円滑にすることと、持久力を向上させる訓練になります。
例えば、故障中ですから「5分漕いで、3分休む」といったインターバル形式で3〜5セット行うと良いでしょう。
無理せずにゆっくりと落ち着いてするように。
体幹チューブトレーニング
最近になって、多くのスポーツで取り入れられるようになった「体幹トレーニング」。
最近はどのスポーツでも体幹トレーニングが重要として取り組まれていますよね。
うちで活用しているのは、『長友佑都×体幹チューブトレーニング』です。
2種類の強度のチューブが付属されており、買ったその日から実践できます。
黄色い方のチューブは固めなので大人用、青い方のチューブは優し目なので子供でも大丈夫です。
体幹トレーニングの目的は、インナーマッスルを鍛えること。
インナーマッスルが強化されれば、体幹の基礎部分がしっかりとする為、競技パフォーマンスが向上します。
例えば、短距離の神・ウサイン・ボルト選手は、短距離選手としては異例の身長の高さ(身長196センチ)です。
本来、このような大きな体を持つ短距離選手は、体を使いこなせず、タイムが伸び悩むことが多い。
しかし、彼があれだけの神のような走りができたのは、体幹トレーニングを重視していたからと言われています。
「自分の体を使いこなす」という意味では、体幹トレーニングは欠かせないことが分かりますね。
腹筋ローラー
インナーマッスルを鍛えて体幹を強化するという点では、「腹筋ローラー」も日課にしましょう。
腹筋が強くなると、体のブレが少なくなります。
体のブレが少なくなることで、フォームが安定し、ストライドが伸びる。
そして、腕振りが疲れにくいなどの効果が期待できます。
目安としては、10〜20回を1〜3セット。
最初は、1セットで様子を見ながら、セット数は徐々に増やしていきましょう。
日頃鍛えているつもりでも、最初は筋肉痛になりますよ。
以下にある動画で、腹筋ローラーのやり方のポイントが分かりやすく説明されています。
プッシュアップ(腕立て伏せ)
自宅で出来る、腕振りの強化に役立つトレーニングといえば、「プッシュアップ(腕立て伏せ)」です。
プッシュアップを行うことで、腕振りが力強くなり、疲れにくくなります。
短距離では素早く回数を少なく、長距離ではゆっくりと回数を多く。
10~20回を1セットとして、正確に行える範囲内で取り組むようにしましょう。
「プッシュアップバー」を使うと、手首の負担が軽減され、トレーニング効率も上がります。
100円均一でもプッシュアップバーは売られていますが、残念ながら軽量すぎる上に滑り止めがついていません。
プッシュアップを安全に行いたいのであれば、道具選びは大切です。
この点については、以下の動画で説明されていますので、正しいやり方と合わせてご覧ください。
このように、滑りやすい床面でプッシュアップバーを使用すると、グラついて手首を痛める危険性があるんですね。
できれば、重みがあったり、滑り止め処理がされているプッシュアップバーを使用するようにしましょう。
カーフレイズ(踵上げ)
走力強化には、ハムストリングの強化が欠かせないと言われています。
自宅で手軽にできるハムストリングトレーニングが、「カーフレイズ(踵上げ)」です。
カーフレイズの効果は、走っても足腰が疲れにくくなる(足の気だるさを感じなくなる)、ジャンプ力が向上する、体幹が強くなるといったところです。
ゆっくりと正確に。
20回を1セットとして、故障した箇所の痛みと相談しながらセット数を考えましょう。
実施にあたってのポイントは以下の動画を参考にしてください。
レッグカール
カーフレイズと同様に、ハムストリングスを強化する効果があるのが、「レッグカール」です。
ハムストリングが強くなることで、足の接地時に体を前へ送り込む「推進力」を生み出すことができます。
しかし、膝を何度も曲げるので、やりすぎには注意が必要。
膝を痛めて、更に故障箇所を増やす結果にならないようにしましょう。
上の動画のように、チューブを使用すると効果が上がります。
回数の目安は、左右10~20回・2~3セットです。
ランジウォーク
前に前に進む「ランジウォーク」は、陸上の動きと非常に酷似したトレーニングです。
私は高校時代によく「ジャンプランジ」ってやつを自宅の庭でしていました。
懐かしい!!
それはいいとして、ランジウォークは 下肢筋力が強化されると同時に、股関節の可動域を広げることが期待できます。
こちらも、分かりやすい説明動画がありますので、ご参考にしてください。
走力を上げるためには、股関節を広げる動きは重要。
ランジウォークで、股関節とふくらはぎの柔軟化を図りましょう。
しかし、脚を故障しているのですから、激しく足を打ち付けるようにするのはNGですよ。
痛みを感じるようなら、無理せずトレーニングをやめましょう。
故障は走りの改革に繋がるチャンス
いかがでしたか?
今回は、「陸上選手が脚を怪我した時にすべき、おすすめトレーニング」と題してお話しさせていただきました。
上記のトレーニングで痛みを感じるようなら、中止しましょうね。
負担のない内容のものを選んで行うようにお願いします。
冒頭でも触れたように、故障をネガティブに捉えないようにしましょう。
【この記事のまとめ】
普段の練習では、強化できなかった『弱点』に目を向けるチャンスです。
疎かにしていたフォームの意識や、足りなかった部分的な筋力強化に取り組む、絶好の機会だと考えましょう。
ピンチをチャンスに変える意識を持ちましょうね。
それでは!!
以上、弥津でした。