こんにちは、社会福祉士ブロガー・弥津(@yazusui)です。
このように、一生懸命やっていても上手くいかないことが多いと、人生自体に意味を感じられなくなる可能性が・・・。
『引く』ことを意識できれば、戦わずして勝ちをおさめられる。
戦いは失うものが大きい!
「人生は勝ち続けなければならない!」と勘違いし、様々な失敗を経験してきた私が、そのなかで導き出した「負けるが勝ち」の理由やポイントについてお答えします。
まずは、「負けは負けではない」と分かればいいだけ。
自分の中にある無駄な闘争心を見直せば、人生をもっと豊かなものにできる!
表面上の勝利にこだわっていると、自分の心や評価を崩し、一人負け状態になりかねません!
「負けるが勝ち」で、自分と仲間を守れます。
「負けるが勝ち」の意味と由来は?
まずは、「負けるが勝ち」の意味、由来について。
【負けるが勝ち】
引用:故事ことわざ辞典「負けるが勝ち」
場合によっては、(無駄に)争わないで相手に勝ちを譲ったほうが自分にとって有利な結果になり、自分の勝ちに繋がるということ。
これは、『江戸いろはかるた』に由来すると言われる、ことわざです。
この言葉に似た言葉で、「逃げるが勝ち」がありますよね。
実は、「負けるが勝ち」と少し意味合いが違いますので、雑学的にあわせて説明します。
【逃げるが勝ち】
引用:故事ことわざ辞典「逃げるが勝ち」
無駄な戦いや愚かな争いなら、避けて逃げるほうが、結局は勝利や利益を得られるということ。
このようなことから、「負けるが勝ち」と「逃げるが勝ち」では以下のように区別できます。
【負けるが勝ち】→自分の負けを認めて、相手に勝ちを譲る
【逃げるが勝ち】→戦い・争い自体を避けて逃げる
ようするに、「負けるが勝ち」は、戦い・争いの場に身をおきながら、自ら相手の勝利を認めてあげることです。
「逃げるが勝ち」とは、だいぶ印象が違ってきますね。
「負け」を選んだ方が「勝つ」私なりの理由
人生が豊かでないと感じると
私は「負け犬」だぁ・・・。
負け続け人生だから、豊かさを感じないのでは。
と考える方がいるでしょう。
以前の私も、そう考えていました。
しかし、そもそも『無駄に戦い過ぎ』ではないか、と気付いたのです。
「やられたらやり返したい!!」という、その激しい感情は、自分の心を消耗させます。
某ドラマ「半沢◯◯」は、正義としての仕返しが痛快な勧善懲悪ものとして、絶大な人気を博しました。
しかし、それは実際はそういかないからこその、「理想を形とした痛快さ」があるから。
ようするに、現実はやり返しが困難な上に、やり返したところで自分が不利になることが多い。
また、周囲から、あなたの「逆襲」が認められるものなのかという問題もあります。
その場面だけ切り取られ、あなたが他者攻撃をする性格の悪い人として、評価を落とす可能性が。
負けず嫌いは成功の秘訣である反面、ときに精神的に消耗し、そして評価を落とし・・・自らを追い込むリスクをはらんでいます。
だからこそ、勝利へのこだわりを捨てた方が、得策ではないかと考えるように。
「勝利にこだわる生活」よりは「ときに勝利を譲る生活」の方が、心にも他者にも優しいのではないでしょうか?
関連記事『正義感を押し付ける理由と自分の正義で心を消耗させない方法6選』(※別ウィンドウで開きます)
勝ちにこだわる人にある4つの特徴
ここからは、『勝ちにこだわる人の特徴』をみていきましょう。
自分に以下のような特徴がないか、省みることで、相手に勝ちを譲る習慣を身につけるきっかけになります。
- 劣等感がある
- 真面目過ぎる
- 自分を過信している
- 失敗で経験値を積めなかった
人には誰しも、自己防衛本能が備わっています。
自己防衛本能は、日常生活上の危険回避だけに用いられるのであればいいのですが、ときに「自分を大きく見せて権威を示すことで、他を寄せ付けない」という身の守り方の原因になる時があります。
それでは、順を追ってお話ししていきますね。
どれも、自己防衛本能が少し暴走してしまうことから起こる特徴ばかりです。
①劣等感がある
自分への劣等感が強い人は、負けを恐れます。
最初から諦めるような言い方はしますが、敗北し続ける事態は避けたい。
自分を守りたいという本能が強くなり、他者より優位な立場になろうとします。
それゆえに、気が弱そうにみえても、意外に負けを認めない傾向があるのです。
②真面目過ぎる
何事にも真面目過ぎると、他者に対して厳しくなりがちに。
他者への要求がハードル高く、それを管理することでその場を支配しようとします。
真面目な自分にうぬぼれやすい傾向があるので、他者を見下す時が。
他者の提案を認めるのは、敗北だと感じる時があります。
③自分を過信している
自分に過信している人は、今の自分の能力以上の目標をたてたりします。
近いうちに目標達成ができると信じているので、他者の意見を採用することをしません。
常に「自分は正しい」と考え、議論で負けそうな時は、強引に自分の意見を押し通そうとします。
自分の価値を守ろうとするのです。
④失敗で経験値を積めなかった
「失敗で得られるものの重要性」が分かっていない人も、勝ちにこだわる傾向が見られます。
成功の中にしか、教訓はないと勘違いしています。
また、子どもの時から親などの他者から与えられて何不自由なく育った大人にも、負けを認めない人がいます。
失敗の中に成功の種があることに、まだ気付いていません。
関連記事『なぜ私だけ?つらいこと続きで絶望した時の心の対処法5例』(※別ウィンドウで開きます)
「負けるが勝ち」を実践すると人生が豊かになる5つのワケ
では、本題というべき『なぜ「負けるが勝ち」を実践すると人生が豊かになるのか』について、その理由を考えていきましょう。
- 余計な緊張やプレッシャーで心を消耗することがなくなる
- 様々なリスクを避けられる
- 周りの人への配慮意識がつく
- 心が広い人して、評価されて信頼を得る
- 冷静な判断が出来るようになる
勝ち負けへのこだわりが軽減すれば、このようなメリットがあります。
①余計な緊張やプレッシャーで心を消耗することがなくなる
他者より優位に立とうとすれば、緊張、プレッシャーに耐えなければなりません。
ときに激論を交わしたり、仲違いして話しづらくなったり。
相手に勝ちを譲る心が持てれば、無駄に心を消耗することがなくなります。
「この仕事は私の方が経験があるから、手を出さないで」と言われた時、その場はイライラするでしょうが、「それならお任せします」と素直に勝ちを譲れば、他の仕事に集中できるでしょうし・・・心の消耗も最小限に抑えられるし。
「新しい仕事を経験する機会が出来て助かった」と、次に自分が出来ることに目を向けましょう。
②様々なリスクを避けられる
意固地になって自己主張する人は、その場の『支配』が目的です。
ようするに、先にあるリスクに気づいていないのです。
勝ちを譲ったことで、失敗を回避できる可能性があります。
無理やり仕事や人間関係を牛耳ろうとする人には、全責任を負わせればいいのです。
争って得たものが最高の物とは限らないのが、人生ですから。
③周りの人への配慮意識がつく
人に勝ちを譲る意識が身につけば、それと同時に他者への配慮が出来るようになります。
他者の強い思いが分かれば、譲ってあげることが得策だと柔軟に考えられるようになるでしょう。
自分の利益を優先すると、ときには貧乏くじを引く結果になりかねません。
自信のある人に配慮し、勝ちを譲ってあげれば双方ともに平和です。
④心が広い人して、評価されて信頼を得る
争っている姿は、必ず誰かに知られる結果となります。
前述の話しのように、あなたが争い、勝利をおさめたとしても、「ワガママで怖い人」だと評価されるかもしれません。
争わずに相手に勝ちを譲る姿は、逃げではありません。
寛大な心を持っている人として、あなたの信頼度が上がるでしょう。
⑤冷静な判断が出来るようになる
負けることを嫌がる人は、すぐにカッとなってしまいます。
そのため、冷静な判断に欠ける傾向があります。
最初から「譲っても問題ない」という大きな気持ちがあれば、状況に見合った冷静な判断が出来るようになるでしょう。
その争いのあとに、どのような結果になるのかを推測する力もつきます。
上手な「負け方」のポイント5つ
それでは、何を念頭において「負ける(=勝ちを譲る)」を実践すればいいのでしょうか?
最後に、そのポイントを解説していきますね。
- 負けを認めて相手を褒める
- 「またお願いします」の言葉が言える
- 成功した時、謙遜してみる
- 予後予測する意識を持つ
- 何事も「縁」だと考える
ポイントはこの5点です。
①負けを認めて相手を褒める
職場では
そして、家庭では
このような強い主張をぶつけられた時はどうすればいいのか。
基本は、相手の努力や成果を認めて、褒めてあげましょう。
大げさにいうと「嫌味」に聞こえるので注意を。
関連記事『嫌味な人の特徴と好かれる人になる為に必要な4つのポイント』(※別ウィンドウで開きます)
「相手を褒める」は、明確に敗北したように見せずとも、上手に「負けるが勝つ」を実践できるコツです。
②「またお願いします」の言葉が言える
相手に対して「教えをいただいた」という姿勢を見せるのも、上手に勝ちを譲る方法です。
相手に対して敵対意識を見せず、「(今後も)またお願いします」という言葉を出せるようにしましょう。
その場の勝ちをうまく譲れた上に、関わった人に人柄の良さを伝えられます。
「今後も教えてください」という相手への敬意を示せます。
③成功した時、謙遜してみる
自分が上手く行った時に、能力や成果を誇示するようでは、周囲の人たちの敵対心を生んでしまいます。
自分の闘争心の強さ以前に、周囲の人たちがあなたに闘争心を燃やすようでは、争いは避けられません。
常に、謙遜して自分の周りの人間関係を穏やかに。
勝利は自分のものではない、全員で勝ち取ったものだという姿勢を持つようにしましょう。
④将来予測する意識を持つ
「負けるが勝ち」は本来、『相手に勝ちを譲ったほうが自分にとって有利な結果になり、自分の勝ちに繋がる』という意味。
そうなると、本当に勝ちを譲れば自分にとって有利な結果になるのかを、判断できるようにならねばなりません。
目先の勝ち負けにこだわらず、『結果』を予測する意識を持ちましょう。
ときには、負けを認めれば自分が不利になることも。
同僚を出し抜こうと大切な仕事を受けたがいいが、1人では能力が追いつかず、大失敗をおかす・・・そのようなリスクのあるものではないかを予測できるように。
⑤何事も「縁」だと考える
こちらが勝ちを譲ったとしても、悔しさに心を支配されたままでは苦しいだけ。
負けを認めたとしても、「何事も縁だ」と考えて心をおさめましょう。
縁がなければ、追っかける必要なし。
あなたを高めてくれるものは、必ずその後に現れると考えましょう。
【まとめ】戦うことで失うものが多いと知ろう!
今回は、『負けるが勝ちを実践すると人生が豊かになるワケと負け方のポイント』と題してお話ししてきました。
常に「負けるが勝ち」では、何も出来ない人と勘違いされるので難しいところですよね。
戦うべき時と、「負けるが勝ち」でおさめる時を状況によって、使い分けましょう。
心のモヤモヤ・イライラが改善できるサービスを、こちらの記事で提案しています。
心をすっきりさせたい方は参考にしてみて下さい。
関連記事 『在宅で取り組める心のモヤモヤ・イライラを改善する方法まとめ』(※別ウィンドウで開きます)
基本は、常に『勝ち』の状態を作ることを目的とすることに変わりはありません。
しかし、地位や経験といった力技で押さえつけたり、知識をひけらかして立場を優位にするのは、イメージダウンで一人負け。
上手に引くことを覚えて、自己顕示欲を満たすための醜い争いに長期参加する事態は避けましょうね。
それでは。
以上、弥津でした。